HEAVEN

―The Sun―
降ってきた亀が頭に当たり、12歳の少女がその衝撃で記憶喪失になるというできごとがありました。

亀が降ってきたのは重慶市江北区嘉陵五村にある帝豪怡庭マンションの前の道で、20日午前9時頃、伯母とともにここを通りかかった少女の頭に当たりました。
マンション一階のスーパーの店員の話によると、「ばん」とおおきな音がした後、鋭い悲鳴が聞こえ、見ると女の子が道にうずくまっていたといいます。

少女は頭から血を流しており、そのそばには首を伸ばしてもがいている亀がいて、甲羅が割れていました。
血が満面を覆った少女は泣きもせずまた口もきけない様子でうずくまっていたため、マンションの反対側にある診療所から医師が駆けつけ、ガーゼを巻いて血止めするなどとりあえずの応急処置を施したということです。この後、伯母が呼んだ救急車が現場に到着、少女は病院に搬送されました。

父親の劉興兵によると、少女は現場近くに住む12歳で、静觀三根小学校を卒業、夏休みを過ごした後に江北一中に進学する予定で、北碚静觀鎮籍の両親は建築現場で働き、また少女を連れていた叔母も江北で働いていました。

少女の額の傷は2箇所。出血は止まりましたが、脳震盪を起こしていた少女は意識がもどっても何もしゃべらず、名前を聞いても首を振るばかりで、記憶を失している様子だといいいます。また傷の方も亀がぶつかったことによる感染症が危ぶまれるため、病院では状況をみながら傷を縫合するとしています。

亀はブラジル産の亀で、重さは約1.4キロ。
懐胎していたらしく、ぶつかった当初は生きていましたが、現場で三つほど卵を産むと間もなく息絶えました。現在は証拠物件として冷蔵庫に保管されているということです。
亀は現場前の17階建てののマンションから落ちたあるいは落とされたものと思われますが、住人はいずれも亀など飼っていないと答えているそうです。また4、8、9、10、12、13階は空いてました。
診療費はすでに2000元。父親の劉興兵は誰も名乗り出てこなければ、マンションの住人16人全員を起訴すると述べています。