2012.01.08 (Sun)
『異国風情』 中国女大学生北朝鮮留学実録 - 4


【朝鮮集市(定期市)】
生活必需品を手に入れるためにいちいち北塞市にまで行ってはいられない。そんな私たちは近場の店をガイダンスしてもらった。宿泊所に最も近い市場は牡丹市場と西条市場だ。
牡丹市場は外国人を歓迎しない。表門から覗く限り、市場には人がごった返している。西条市場にも入り口には紅い腕章を付けた守衛がいるが、こちらは外国人が入っていっても咎められることはない。そこで私たちは生活必需品のほかに果物や野菜を手に入れた。
西条市場には簡単な児童遊園が付随していて、母親たちは連れてきた子供たちをシーソーや滑り台に預けたまま、買い物を楽しむことができる。暑くて喉が渇きそうな日にはこの市場のまわりにいくつものシャーベットを売る露店が出る。シャーベットは鉄製の皿に盛られている。食べ終わったら店員に返却しなければならないが、絶え間なく人々が列をなしている。
西条市場は駐車場、雑貨区、建築材料区、工業製品区、食品区からなり、それぞれ売り子は統一された衣服を身につけ、その多くは中高年の女性だ。それぞれの売り場は一間ほどで陳列してある商品の種類は多くはない。ほとんどの商品は中国製で、しかも高い。たとえば中国国内で5元で買えるセロハンテープが、800北朝鮮ウォン、つまり人民元にすると8元で売られている。18元ほどの電気スタンドは3600北朝鮮ウォン、ほぼ二倍だ。
これらの商品は中国産の製品も売られているが、ブランド名を一文字二文字変えた偽ブランド品も多く出回っている。正規品も売られているが、その値段はおどろくほど高い。
食品区で売っているのは、果物、肉や野菜、インスタントラーメン、ビスケットなどの菓子、卵など。なぜか食品区に隣り合う場所で革靴を売っている。夏場ともなれば市場の中は汗臭さや人いきれのほか様々な臭いで満ちあふれる。買い物をするためにはこれらに耐えることのほか、売り子とのやりとりをこなし、値段を交渉する技術が求められる。彼らは相手が外国人と見るやすぐに値段をつり上げ、相場とはかけ離れた値段を客に示す。
私たちは相場から見てあまりに高い値段の付けられた商品を交渉することから始め、徐々に日用品の値段を下げさせていった。値切るには生まれもっての才能も必要なのかもしれない。友人のひとりはこの点ですぐれていて、売り子を怒らせるほど値切り方が上手だった。
こうした地元に密着した市場は、もちろんたいして優良な品などない。空調はなく、売り子は若くなく、ある意味安心して買い物ができるかといえばそうではない。しかしジーパンを脱いで、北朝鮮の通貨を使用して、ハングルで売り子とやりとりするうちに見えてくるものがある。
並べられた野菜を前にして彼らと談笑するとき、あなたは世界中で報道される北朝鮮の姿をいっとき忘れるに違いない。そこにはただ、私たちと同じに働き、知恵を絞って生活の糧を得るごく普通の人々の姿がある。
【蒼光院】
前にも述べたが、私たちは毎週土曜日、車に乗って蒼光院という名の風呂屋に通った。週に一度の入浴だ。この蒼光院というのは4階建てで、風呂屋というより総合的な娯楽施設と行った趣がある。
一階には美容室、理髪室、温水プールがあり、二階は女性用の浴室、三階は男性用、四階はちょっと変わっていてファミリー風呂やマッサージ室が備えられている。
私たちは受付でスリッパに履き替えさせられ、ロッカーの鍵をもらい二階にあがる。北朝鮮の風呂屋にはサウナおよびミストサウナが付いていることが多く、中国でも南方に住む留学生にとっては初めての体験だ。
シャワーを浴びて一週間分のの垢を落とすのだが、シャワーの前にプラスティックの椅子があり、そこに座って湯を浴びるのが朝鮮式の作法らしい。しばらくはとまどったが慣れると、立ってシャワーを浴びるよりも椅子に座ってシャワーを浴びることのほうが楽に思えてしまうのだから不思議なものだ。
蒼光院の近くには国際電話をかけられるホテルがあり、両替や故国に手紙を出すこともここでできる。入浴ついでにホテルに寄って家族に近況を知らせることが私たちの習慣になった。
7、8月は蒼光院でもお湯は供給されない。これは北朝鮮では夏日には冷水で体を洗うのが一般的だからなのだとという。この時期、ほかの施設に訪れても温浴はできない。
9月になって再び温水が出るようになった。私たちは週いちの入浴を再開した。
どんなに奇妙な国でも、そこに住んでいる一般の人たちは、私たちと大差ないはずだよね。
外国人と見るや値段を吊り上げたり、値切られすぎて腹を立てたりする普通のおばちゃん。
抑圧された生活の中で、自分の家族を守って、少しでも日々の生活を良くしたいというささやかな願いを持って生きているだけなんだよね。
早く自由を手に入れられるといいね。
それから、シャワーを浴びるときに椅子に座るのは、日本と同じだね。
中国では、椅子がないんだねぇ。
その方が不思議だった。
蚤、虱も当然いるだろうな。
夏の市場もキツイな。東南アジアの国の市場も
それなりだけど、北朝鮮よりマシな感じがする。
まぁ、行くには覚悟がいるよ。
今や北京は当時のかけらもないからな~
当時中国人も外国人とみれば、平気で中国人の何倍もの値段を言ってきたもので
日本人としては、値札がなく交渉というのは(大阪は違うのかもしれないが)、初めての経験でものすごく新鮮だった。
そのうち、中国語の勉強も兼ねて毎日市場で地元住人とやり取りをしたっけな~~
当時の住民は、反日教育を受けた世代ではなく、日中国交回復前後生まれた世代だったから、親日的な人も多かった。何よりも、外国人と話す機会がなかった人たちだったから、いろいろと世話をしてくれたり、逆にいろいろなことを聞いてきたりとそれなりに楽しかった。
>正規品も売られているが、その値段はおどろくほど高い。
罠かもw
偽物は一文字二文字変えていると思わせて、
正規品に見えるそれも偽物で・・・
なんて勘ぐる私はひねくれている?

それと・・・
朴念仁パンダ | 126999さん
私、シャワーで済ますとき、座ったこと一度もないんですけど・・・
値段を吊り上げるってのは
外国人に対してそれだけ劣等感を感じてるのかな
自分たちの人、国は貧しいと
自覚があるのかな
何れにしろ俺が前回コメしたアジア国ランキング表は
色々当たっていそうかな
写真のおばさんのようにふっとい腕のひとがいる。
と、思う。
近くにも、世襲2代目金 正恩そっくりさんで
見るたびに仕事中に寝ているパソコンギークのおでぶがいる。
それを許している日本がある。
今現在は日本車で走っているの見つかると没収されるらしいですが。
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