HEAVEN

しかし彼女の世界一周のプランは、オランダ国内だけではなく世界中で論議が交わされました。外洋を単独で航海するという大きなリスクに対して、進む小年齢化。
今年６月には、同じく世界一周を試みていたアメリカの16歳の少女、アビー・サンダーランドがインド洋上で立ち往生し、フランスの船に助けられました。巨大な波に弄ばれたアビーのヨットは帆柱が折れ、彼女自身ではどうすることもできなくなっていたのです。
このことで両親は激しく非難されましたが、そのわずか１年前にはアビーの兄、ザックが17歳で単独世界一周最年少記録を成し遂げ、喝采を浴びました。

また、３ヶ月ほど前にはオーストラリアの16歳の女子高生、ジェシカ・ワトソンが、彼女のヨット「エラズ・ピンクレディー」で単独世界一周最年少記録を塗り替えました。

ギネスブックとWSSRC（World Sailing Speed Record Council）は、我が子に記録を破らせようと試みる親が、あまりに楽観的に子供を煽る風潮をなくすため、「最年少」という項目をなくすことに決めたようです。

ジェシカは無寄港でしたが、14歳のローラは多くの港に立ち寄る予定だといいます。そこでローラは家族に会い、休憩をとり、買い物もヨットの修理も行う予定です。航海には教科書を持って行きますが、勉強の遅れをとり戻すために航海を一時中止することさえも否定はしません。

航海中、最も危険とされるのは、ソマリア沖、アデン湾ですが、ローラは海賊は怖くないと述べました。
「みんな心配してくれてるけど、あの海域は、たっくさんのヨットで一斉にわたるつもりなの」

しかしながら仮に世界一周を成し終えたとして、ローラの作った記録はどんな類のものであれ「最年少」と冠がつくものに関しては、全て非公式の扱いとなります。

14歳の少女がこの９月に単独世界一周の航海に出発―オランダ
豪の女子高生が単独、無寄港でヨット世界一周