HEAVEN

いっぽう養子に出されたリネットは、1983年、カーターと同じく未婚のままに男の子、フィルを出産します。シングルマザーとしてフィルを育て上げたリネットですが、フィルが18歳のときにガンで他界。亡くなる半年前に自分が養子に出されたことなど、これまでの経緯を伝えていました。

孤児となったフィルは、母親に教わったことを手がかりとして祖母を探し、ようやく探し当てたのが今から4年前。彼は自分の写真を添えてパールにメールを送りました。

「送られてきた写真を見て思わず頬をつねったわ。なんてイケメンでセクシーなひとなんだろうって。相手は自分の孫だっていうのに、初めて会ったときに2人の間にはそんな関係なんか吹き飛ばすような何かがあったのね。男女の仲を意識してときめいたのなんて長い間なかったことだもの」

フィルも「会ったときにすぐにでもキスしたかった。自分自身の感情に抗いきれなかった」と述べています。
フィルに出会ったことで娘を手放した若い頃の苦い過ちを二度としまいと誓ったのか、臆することをやめたパールが最初にフィルを自分のベッドに誘いました。いまでは共に暮らす2人は、週に3回愛し合うといいます。

2人の子供をもとうと提案したのはフィル。代理母への謝礼はパールの退職金からまかなうことを決めて広告を出し、応募してきたロクサーヌ・キャンベル（30歳―右画像真ん中）に出産をゆだねることにした2人は月に1度、彼女の診断結果を見に産科に付きそうといいます。

「すぐにも息子か娘が生まれるわよ。そしたらフィルはいいパパになると思うわ。私はフィルに恋し、フィルは私に恋してるの。他人の言うことには興味がないわ」パールは目を細めます。