HEAVEN

―成都晩報―
同居していた男友だちに強姦されたと訴えていた女性が、裁判に敗れたことから逆上し、判決文を破ったうえに裁判官に平手打ちをくらわすなど暴れ、15日間の拘留をうけていたことがわかりました。

法廷で大暴れしたのは呉蘭という成都市に住む32歳の女性で、昨年5月、人づてに王兵という年下の男性を紹介してもらい、付き合いはじめました。
そしてその1ヶ月後には、呉蘭は竜泉驛にある王兵の住まいに自分の荷物を運び込み、同居をはじめました。
ところが7月11日、とつぜん呉蘭から警察に届け出がありました。男友だちに強姦されたというのです。

通報をうけた警察ではただちに捜査を開始。しかし呉蘭が強姦されたという男友だちは彼女と同居している王兵で、王兵によれば呉蘭自身が自分との同居を決め、荷物を持ち込んだといい、また強姦されたという証拠もありません。
困った警察側では、犯罪事実を構成しないという理由で捜査を打ち切りました。しかし呉蘭は正義を取り戻すのだと言ってあきらめません。

12月17日、呉蘭は王兵を訴えました。訴状によると呉蘭は、男友だちと恋愛した後、その相手によって強姦され、婦人科の疾病に罹ったことから、治療費を含め7万元(約92万円)の賠償を要求していました。
ところが裁判がおこなわれた竜泉驛法院では、呉蘭が患った婦人科の疾病が王兵との行為に関連しているという証明を提出できなかったため、訴えを却下。これに怒った呉蘭は判決文を破り、法廷にあった机や椅子、PCなどを叩いたうえ、裁判官を罵り、法廷秩序を乱したという理由で10日間の拘留に処せられました。

呉蘭はまだあきらめません。一審の判決を不服として成都中院に上訴しました。
成都中院での上訴審は、そもそも公安機関が強姦があったという事実を認めていないうえに、一審では事実関係もよく審理され、適った法を適用しているという見解で、おなじく棄却。
これにキレた呉蘭は判決は不公平だと騒ぎ立て、書記員の頸部と腹部を拳で殴ったほか、裁判官にビンタをくらわせ、法警や保安が彼女を制止しようとするとその場でズボンを脱ぎはじめ、あたしに近寄るなと恫喝したということです。

法院では、即刻、法廷秩序を乱したという理由、それもたちが悪いとして呉蘭に15日間の拘留をその場でいいわたしました。
一昨日の晩、呉蘭は成都市拘留所に送致されたということです。