HEAVEN

初恋の彼女といっしょにいたとき、寮食の食券をわたすと、彼女はその分浮いた親からの生活費を貯蓄にまわしました。
今の彼女といっしょにいると、ぼくの給料は彼女の口座に貯蓄されます。

初恋の彼女は、ぼくが目を醒ますとすでに朝食がテーブルの上に用意されていました。
今の彼女はベッドの中からぼくにこう命じます。「ねえあんた、あたし腹が減ったわ。なんか食べるもの買ってきてくんない？」

初恋の彼女は午前の講義が終わる頃、ぼくのことを入り口で待っていていっしょに食堂にいったものでした。そしてときにはお弁当を作ってくれました。
今の彼女はぼくが仕事帰りに買っていく菜をおかずにご飯を食べます。そしてときにはご飯を食べさせた後、実家に送っていかなければなりません。

初恋の彼女はいつもぼくに付き添って、ぼくが夜通しネットをやっていてふと気が付くと傍の机で微睡んでいたものです。
今の彼女は麻雀が好きで、いつもぼくは付き添って傍にいさせられます。そしてふと気が付くと傍らの椅子で微睡んでいるのです。

初恋の彼女はぼくが仲間たちと交わすエッチなジョークに顔を赤らめました。
今の彼女は携帯に届いたエロメールをぼくに送ってよこします。

もし初恋の彼女がこの書き付けを見たら、感慨無量になるかもしれません。
もし今の彼女がこの書き付けを見たら、ぼくのことを罵り続けることでしょう。

年を取ったとき、ぼくはきっと初恋の彼女のことを思い出すときがあるでしょう。
年を取ったとき、ぼくは今の彼女のことを忘れているかもしれません。

初恋の彼女との最初のデートで、一杯2元の刀削麵(タオシャオメン)を食べました。彼女はそれを食べきれず、ほとんどぼくに分けてくれました。
今の彼女との最初のデートで、彼女は88元のステーキを食べました。彼女はそれをきれいにたいらげると、デザートにフルーツサラダを注文しました。

初恋の彼女を初めて家まで送ったとき、彼女は絶えず笑みを浮かべ、顔を輝かせました。
今の彼女を初めて家まで送ったとき、彼女は「あんたはお金の使い方が下手ねえ」と説教し、ぼくのことをケチだと罵りました。

初めて初恋の彼女の手を握ったとき、彼女は手のひらに汗をうかべぼくが引っぱるままに着いてきたものです。
初めて今の彼女の手を握ったとき、彼女は当たり前のように指を絡めてきて、ぼくをぐいぐいと引っぱりました。

初恋の彼女と恋愛について議論したとき、彼女は永劫不変の愛を信じると言いました。ぼくはそれからの一週間というもの、彼女の言葉を思い出しては幸せに包まれました。
今の彼女と恋愛について議論したとき、彼女はいまどき愛が永遠に不滅だなんてことを信じる奴は馬鹿か幼稚だと言いました。それからの一週間というもの、ぼくは鬱ぎこみました。

初恋の彼女と初めてキスしたとき、彼女の体は震えていました。
今の彼女と初めてキスしたとき、彼女は舌を入れてきました。

初恋の彼女の胸に初めて触れたとき、彼女はあっと叫び声をあげ、逃げだそうとするかのようにばたばたと足を動かしました。
今の彼女の胸に初めて手をやったところ、彼女の乳首がすでに固くなっていることに気づきました。

初恋の彼女と初めて関係をもったとき、彼女は恥ずかしがってなかなかベッドに入ろうとしませんでした。
今の彼女と初めて関係をもったとき、彼女はいっしょにお風呂に入って洗いっこしようと提案しました。

初恋の彼女と初めてセックスしたとき、彼女はベッドの上にぼんやりと横たわったまま、「軽い女だと思わないでね。あたしそれが怖いの…」と消え入りそうな声で呟きました。
今の彼女と初めてセックスしたとき、彼女は両手をぼくの背中にまわし、両脚でしっかりとぼくを挟んで「ああ…、もっとついて、もっと速く、力を入れて…」と口の中で叫びました。

初恋の彼女との初めてのセックスを終えたとき、彼女はこう呟きました。「あたしはもうあなたのもの。生涯あなたについていきます」。ぼくはそれを聞いて感動しました。
今の彼女との初めてのセックスを終えたとき、彼女はこう不平を漏らしました。「あんたねえ、さっきはちゃんと力を入れたの？　なんかガッカリだわ」。ぼくはそれを聞いてばつが悪く感じました。

初恋の彼女とのセックスは、2人とも深遠なる心の交流だと信じました。
今の彼女とのセックスは、2人とも単に器官の摩擦に過ぎないと信じています。

初恋の彼女を初めて抱いたとき、彼女は出血しました。
今の彼女を初めて抱いたとき、彼女は汁を飛ばしました。