2008.04.15 (Tue)

13歳で「処女権」を売る少女たち―インド

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Telegraph
タジマハールから西へ30マイル、町中をピンクに塗りたくった、別名「ピンクシティ」のジャイプールに向かうバスの沿道で、観光客はガイドブックにも載っていない不思議な光景を目にすることができます。

それはラジャスタン州のバラトプールを過ぎてまもなく。現在ハイウェイは拡張工事がおこなわれていますが、工事に携わる人夫たちもブルドーザーにもたれかかりながら見やる視線の先、巻き上がる土埃を避けるように、こじんまりとした石積みのシェルターのなかに佇む少女たち。

80415q.jpg年の頃は15歳、いやそれより下かもしれません。今日はとりわけ美しい少女が行き交う車の注目を集めているようです。鮮やかなピンクのサリーを纏い、そのくっきりとした目鼻立ちはまるで今夜、王宮で催される舞踏会に出かける前のシンデレラといったところでしょうか。

しかし残念ながら、現実は異なります。彼女、スリ(14歳―右画像手前)は、処女権―つまりは、いちばん最初に彼女と褥をともにする権利を落札してもらうためにここで待っているのです。

このシェルターで処女の「競り」をおこなうベディア族は、カースト最下級の部族。こうして体を売ることは当たり前というより、むしろ大人になるための通過儀礼とみなされています。
処女権を買うのは、おもに中産階級のビジネスマン。ここをバスや車に乗って通り過ぎる、われわれがそのまま客として迎えられるのです。

相場は普通の娼婦が100ルピー(約250円)ほどに対して、処女は20,000ルピー(約50,600円)にもはね上がります。器量がよければ家族はもっと高い値で競り落としてくれることを望むでしょう。

80415o.jpg処女権を落札した男性は、何時間でも何日でも、いや望むなら何週間でさえも、シェルターに隣接した小屋の粗末なベッド(右画像)で少女を添わすことが保証されます。

男性が飽いてようやく解放された少女は、家族や親戚らの催す盛大なパーティーの主賓となり、宝石を与えられ、屠られたヤギを振るまわれ、アルコールを嗜むことを許されます。普通の娘よりもずっと早く「大人」の仲間入りが認められるのです。

スリは言います。
「あたしは競りに参加できてうれしいわ。だって自分で決めたことだもん。でも怖いわ。どうやってことが進むか知らないし、友だちにもあえて訊かなかった」
「相手の人の顔はどうだっていいの。ただあたしのことを高く買ってくれればそれでいいわ」
スリ、ご飯よ。母親に呼ばれたスリは、無表情にわたしの前を去っていきます。

ニータ(上画像左)。同じく処女を買ってもらうためにここに来ました。ジーンズにスキンピーなブラウスを身につけた彼女は、くすくすとよく笑う娘です。
上の4人の姉はすべて娼婦として暮らしています。ニータを連れてきた姉は、「きれいでしょ。この前25,000って言われたけど断っちゃった。この娘だったら40,000までいくわよ」とニータの髪を撫でながら自慢します。
ニータもここに来たのは彼女自身の選択だったといいます。13歳。「だって家事やれったって何にもできないんだもん」。ニータはくすくすと笑ってこう答えました。

80415n.jpgもちろん少女たちには、結婚をして家事を営む普通の暮らしを選ぶ権利があります。娼婦を選べば、家族のために、毎日チャパティ(ナンに似た薄焼きパン)を焼く暮らしの代わりに、一日あたり2、30人の男たちに身を委ねなければなりません。それも40歳まで。そしてその後の人生は、子供たちが面倒をみてくれることでしょう。

ニータの姉、リツ(35歳)とマンジュ(25歳)は、ポンドに換算して14,000(約280万円)もの立派な石造りの家を建てました。二人は体を売ることで成功をつかみました。それを誇るように、彼女らはこう言います。
「苦しかったわ。食べるものも食べないで働きづめだった。でも見て。あたしは精いっぱい頑張ってこれを建てたの」。ニータの家はニータを入れて家族は50人。うち35人が子供です。

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