2008.03.13 (Thu)
「聖母マリアが見える」とのデマを信じ、太陽を見続けて目を痛めたインド人50名

空に聖母マリアが見えるというデマを信じたインド人約50人が、三日から四日にわたって太陽を見続け、目を痛めるというさわぎがありました。
さわぎがあったのは、インド南部のケララ州コタヤム(Kottayam)で、コタヤム聖ジョセフホスピタルで眼科医を務めるアンナンマ・ジェイムズさんのもとに、数日前から目を痛めたという患者がぞくぞくと来院。
都合50名ほどの患者が、太陽を見続けたことによる角膜の炎症(光誘発角膜炎―いわゆる雪目)を引き起こしていたことから、デマの存在がわかったものです。
患者のほとんどは、裸眼で太陽を見続けることの危険性を知らず、なかには三日から四日にわたって太陽を見ていた者もいたらしく、事態を重くみたコタヤムの自治体では「太陽をじかに見ないように」とのキャンペーンを打ち出し、また現地の教会も「空にマリア様はいません」とデマの鎮圧に協力しました。
なお、このデマで聖母マリアを見ようと、飽かず暑期の空を眺めていた人々は数百にのぼると推測されています。
インドではこうしたデマがありふれているようで、つい先頃も同じコタヤムの住人が、家にあるマリア像の目から蜂蜜のような涙があふれ、香油のような血が流れたと言っていたそうです。(画像は米カリフォルニア州サクラメントにあるベトナム人カトリック教会の「血の涙を流すマリア像」)