2008.02.26 (Tue)
乳房にまで垂れさがる腫瘤――27歳の「象面人」女性

―新文化報―
こちらは上と同じく神経繊維腫の「象面人」女性。
すでに二児の母である彼女は、子供たちに常日頃、こう言われて泣かれます。「お母さん、僕たちから離れないで」。
女性の名は王紅さん(仮名)。内モンゴル自治区に住み、今年27歳を迎えます。
彼女の首筋の線維腫と黒色斑は幼時からあり、入学すると級友に「黒脖子(黒い首)」とからかわれました。また四季にわたって着用しなければならなかった詰め襟の服は、この病気のお陰で着られず、そのこともまた級友たちの誹謗の理由となりました。
彼女もまた多分に漏れず、家は貧しく、そのため子供心にでも両親に手術をせがめなかったといいます。卒業後は家でじっとしている日々が続きましたが、家庭には恵まれ、早くに結婚し、二児をもうけました。しかし、その後も首の線維腫は成長を続け、現在では呼吸困難とともに難聴にも悩まされているそうです。
息継ぎさえ苦しいときには横になって体を休める王紅さん。その傍に5歳と3歳になった息子二人が駈け寄ります。ぜいぜいと喘ぎながら堪える彼女の姿に急を感じるのかもしれません。二人は王紅さんの手を腕をとると、「お母さん、僕たちから離れないで」と泣くのです。
死にたくない…。学校に行っていた時分からこの病のおかげで何度となく自殺を考えたという王紅さんでしたが、今は子供たちに励まされて必死に病魔と闘う毎日です。
彼女を診た吉林大学中日連誼医院の顕微整形外科主任の高慶国医師によると、王紅さんは血管神経性繊維瘤で、腫瘤としては良性のもの。マイクロ波による切除の治療費は数万元とのことでしたが、縁戚が王紅さん一家の窮状を伝え、治療費は減免。近く手術を受けることとなったそうです。

HEAVEN 象人