2007.08.28 (Tue)
立体交差の桁下を掘って、鉄筋を盗み出す男たち

―重慶晩報―
27日、重慶市渝中区牛滴路の立体交差の桁下で、20名を越える男たちが、地中に埋まっていた鉄筋を掘っていたことがわかりました。
鉄筋を掘っていたのは、拾荒匠(くず拾い)の男たちで、ハンマーやスコップなどをもって立体交差の桁下を掘り起こし、埋まっていた鉄筋を「宝」と称して不法に持ち帰っていた模様です。
男たちのなかには金属探知器をもっているものもおり、橋脚のまわりを二メートルほどの深さでコンクリートを穿っては、鉄筋を盗んでいました。

訊くと一日30キロは鉄筋を掘るという張さんは、この牛滴路の立体交差下でもすでに四日掘り続け、掘り起こした鉄筋は近くの廃材買い取り業者に売ったといいます。
記者の見たところ、小一時間のあいだに張さんらは十数本の鉄筋を掘り起こしており、これらの鉄筋を売ったお金は作業に関わった男らに平等に分配されるとのことでした。
何かあったらどうするんだと問う記者に対して、「あんたには関係ねーだろ」と答える男たち。記者が調べたところ、すでに桁下には二十数ヶ所にわたって穴が穿たれています。朝の六時から作業をはじめるというくず拾いの男たちのなかには、直接橋脚に穴をあけて鉄筋をほじくり出すという猛者もいるとのこと。
こうしたことがこれまで明るみに出なかったのは、まず現場が辺鄙な場所にあること、そして周辺住民が報復を怖れて届け出なかったことも理由にありそうです。
専門家いわく、雨などで水位があがった場合に橋脚の基部が崩壊する怖れがあるというこの男たちの愚行。市政設施管理局はさっそく調査に乗りだしました。