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2007.08.22 (Wed)

でこぼこ頭の父――自分の頭蓋をアルコール漬けにし食器棚に(1)

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―大洋網―
画像の男性は王睦泅さん(52歳)。広東省汕頭市澄海区に住むごく普通の村人です。
毎晩彼は眠りに就く前に食器棚に置いてある瓶を手にとり、じっと眺めます。広口の瓶には黄色い液体。そしてそのなかにはゆらゆらと白い骨片が漂っています。この骨片は王さんの頭蓋骨なのです。

2004年5月。雑貨屋を営んでいた王さんの家に強盗がはいりました。五月の爽やかな風が舞うなかでうとうとと居眠りをしていた王さんがはっと目を醒ましたときには、値打ちのある品々はあらかた持ち去られ、人相の悪い男たちばかりが数人、凶器を携えて王さんを伺っていたそうです。あわてて男たちに取りすがった王さんでしたが、頭を殴られ、そのまま人事不省となりました。

帰宅した家族が王さんを病院に運びます。診断の結果は脳腫瘍でした。脳底内に血腫、また左硬膜下にも血腫ができ、頭皮には裂傷がありました。頭蓋内の血餅を除去する手術が行われ、王さんは命長らえました。
いま、毎晩王さんが飽かず眺めているのはこのときに開けた頭蓋なのです。

手術を終えた王さんは順調な回復をみせましたが、いかんせんお金がありません。病院からの催促にも借金の目処をつけるにも疲れ果てた王さん一家は、病院から言いわたされた期限で退院させることにしました。頭蓋は王さんの手許に残されたままです。もう一度頭皮を切りひらいてそれを頭に入れるにはあと、3、4万元必要だったのです。
王さんは、家に持ち帰った頭蓋骨をアルコールに浸し、食器棚に起きました。アルコールに漬けておけば消毒になる。そう思ったからでした。

7月の最後の日の夕方。王さんは中庭の日だまりのなかで小さな腰掛けに座っていました。口を結んだまま、じっと佇む王さんに幾分涼しくなった風がそよぎます。それでも短パン一丁の王さんの体にはうっすらと汗が滲んだままです。
自分のことすらなかなかできない王さんは、こうして昼はプラスチックの腰掛けを尻に敷いたまま、できるだけ家から離れて過ごすことを覚えました。家族に面倒をかけまいとの想い。
静かな中庭でひとり過ごす王さんの趣味は竹製の蠅叩きで蠅を追うことです。時折の王さんの動きを除いて、ときは静かに静かに流れていきます。

Tags : 開頭手術 | 頭蓋・顔面の疾患 | 広東省 |

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