HEAVEN

―BBC―
村民に魔女と認定された女性5人が､裸で引きずりまわされたあげく、鞭打たれ、排泄物を食べるよう強制させるという事件がインドで起こりました。

現代版「魔女狩り」がおこなわれたのは、インド中部、ジャールカンド州デーオガル県のPattharghatia村で、インドではこうした事件はそれほど珍しくはないそうですが、先週末の日曜日に撮られた事件の動画はテレビで全土に放映され、国中から非難の声があがっているということです。

通報をうけた警察は同村で女6人を含む11人を連行、うち4人を事件に関連して逮捕しました。同村にはその後武装警官が配置されています。

「日曜の朝でした。村の広場に数百人が集まり、その場に犠牲者が引きずりだされました。服を脱がされて暴行をくわえられていましたが、集まった群衆のなかから犠牲者を助け出そうと進み出た者はいませんでした」警察の副監察官Murari Lal MeenaはBBCのインタビューにこう語ります。

犠牲となった5人はイスラム教徒の寡婦で、現在警察の保護下にあります。
Pattharghatia村では「ホーリースピリット(聖なる精神)」に憑依された女性のみが魔法を唱えられると信じられており、今回犠牲となった女性5人は、魔法を唱えて村に災害をもたらしたとして司祭に特定され、迫害に遭いました。

今回の事件はテレビで放映されたことからインドでも大きな論議をよんでいますが、こうした「魔女狩り」に遭って殺害される人々は年間数百人にものぼっており、そのほとんどは女性で、土地や資産をもつ未亡人が狙われやすいといわれています。